借金問題に直面すると、解決方法が分からず不安を抱える方も多いかと思います。
債務整理は借金問題を解決するための有効な手段であり、弁護士に依頼することで安心して進めることができます。
本記事では、債務整理を弁護士に相談・依頼するメリットを詳しく解説します。
債務整理とは
まずは、債務整理とは何かについて説明します。
債務整理の種類
債務整理とは、裁判所に申し立てるなどして借金返済の負担を軽減し、支払計画を見直すための手続き全般を指します。
債務整理には、次の4つの種類があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
- 特定調停
この4つのうち、任意整理は裁判所を通さずに話し合いによって解決するものに対し、個人再生、自己破産、特定調停については、裁判所を通じて手続きすることで借金問題を解決します。
債務整理で対応できる借金の額に制限はなく、収入制限も特にありません。
また、未成年者や高齢者など年齢制限もないため誰でも利用することが可能ですが、状況に応じて4つの中から最適な方法を選択することが重要です。
債務整理の目的
債務整理は、借金返済の負担を軽減することで生活を立て直すことが目的です。
具体的には借金の元本を減らしたり、利息を減額、免除したりすることで毎月の返済が減ったり、なくなったりする可能性があります。
一方、債務整理を行うことで、借金の減額や免除を受けたという事実が信用情報機関に登録されるため、一定期間は住宅ローンを組んだり、クレジットカードを作成したりといったことが難しくなるというデメリットもあります。
弁護士に相談・依頼するメリット
ここからは、債務整理を弁護士に依頼するメリットについて解説します。
弁護士に依頼するメリットとして、次の3つがあります。
- 債権者との直接交渉を代行してくれる
- 手続きの専門知識を活用できる
- 個々の状況に応じた最適な方法を提案
1つずつ見ていきましょう。
1.債権者との直接交渉を代行してくれる
債務整理を弁護士に依頼することで、債権者との直接交渉を代行してもらうことができます。
弁護士に直接交渉を代行してもらうことで、依頼者は債権者からの督促や取り立てから解放され、生活の立て直しに注力することができます。
また、プロの交渉により、より有利な条件で債務整理が可能になる場合もあります。
2.手続きの専門知識を活用できる
債務整理には法的な手続きや書類作成が多いため、専門知識が必要不可欠です。
その点、弁護士は法律のプロであり、債務整理の手続きを弁護士に依頼することで、ミスを防ぎながらスムーズに進めることができます。
3.個々の状況に応じた最適な方法を提案
先述したように、債務整理には複数の選択肢があります。
弁護士に依頼することで、依頼者の状況に応じた適切な方法の提案が期待できます。
また、借金の額や収入状況に応じて、長期的に無理のない返済計画のアドバイスを受けることもできます。
弁護士に依頼する際の費用について
最後に、弁護士に依頼する際の費用についてご紹介します。
1.費用の種類
債務整理を弁護士に相談・依頼する場合の費用として、以下のようなものがあります。
- 相談料
- 着手金
- 成功報酬
- その他実費
相談料は法律相談にかかる費用で、1時間につき1万円程度が相場ですが、初回相談のみ無料という場合もあります。
また、着手金とは実際に依頼した場合の費用で、結果に関わらず基本的には返金されません。
成功報酬については、案件が解決した際の解決報酬、借金の減額に成功した際の減額報酬、過払い金の回収に成功した際の過払い金報酬などに分かれている場合があります。
その他実費については、必要書類の作成や取得、郵便代や弁護士の交通費などが含まれます。
2.費用が負担に感じる場合の対処法
弁護士費用がすぐに用意できない、支払えないといった場合でも、以下のような方法で対処できる可能性があります。
- 特定調停を利用する
- 法テラスの利用
特定調停とは、借金返済が困難な債務者が、簡易裁判所を介して債権者と話し合うことで借金を整理する手続きで、弁護士に依頼せずに申し立てることができます。
また、法テラス(日本司法支援センター)は国によって設立された法的トラブルを解決するための機関で、弁護士との無料相談が利用できるだけでなく、弁護士費用の一部や全額を立て替えてくれる制度があります。
まとめ
今回は、債務整理を弁護士に相談・依頼するメリットについて解説しました。
債務整理を弁護士に依頼することで、適切な手続きと借金問題の解決をはかることができるだけではなく、債権者の督促などから解放されて生活の立て直しに集中することができます。
借金問題を早期に解決し、生活を立て直す第一歩として、弁護士に相談することを検討してみてはいかがでしょうか。