任意整理は、借金を減額してもらう方法として知られています。
裁判をせずに債権者と交渉して返済条件を変更するため、多くの方が利用を検討します。
しかし自分以外に保証人がいる場合、「任意整理をすると迷惑がかかるのではないか」と心配になることもあるかもしれません。
今回は、任意整理をした場合に保証人へどのような影響があるのかを解説します。
任意整理とはどのような手続きか
任意整理とは、弁護士や司法書士が債権者と直接交渉し、将来の利息カットや返済回数の見直しをしてもらう手続きです。
裁判所を通さないため、比較的早く手続きが終わるとされています。
あくまで本人と債権者との間で交渉するため、保証人がいる場合でも、保証人が関与しないまま話が進むケースもあります。
しかし保証人は、法的に強く関係してくる立場です。
「任意整理では保証人に影響が出ない」と安易に考えてはなりません。
保証人とは
保証人とは、借りたひとが返済できなくなったときに、代わりに返済義務を負うひとです。
「連帯保証人」の場合は、借主と同じように支払い義務を負います。
債権者の視点で考えればわかりやすいですが、借主が任意整理をした場合、「どうにかして保証人から回収できないか」と考えるのが自然です。
つまり保証人は、債権者から「借主が任意整理をしたから、あなたが代わりに返してほしい」と請求される可能性があります。
任意整理を検討する際は、保証人の存在を考慮する必要があります。
任意整理をすると保証人にどんな影響があるのか
任意整理は、基本的に本人と債権者のあいだで話を進める手続きです。
しかし保証人がいる場合は、いくつかの影響があります。
- 保証人へ一括請求が行く可能性がある
- 信用情報に傷がつくわけではない
- 家族や知人との関係が悪化することも
それぞれ確認していきましょう。
保証人へ一括請求が行く可能性
任意整理では、借金の返済額や返済期間について交渉をします。
しかし債権者からすれば、その条件を飲むかどうかは自由です。
債権者が「借主にはもう返済させない」と判断した場合、保証人に対して一括で残金の支払いを請求する場合があります。
特に連帯保証人であれば、本人と同じ義務があるため、即座に全額の請求をされることもあります。
信用情報に傷がつくわけではない
任意整理をしたひとは、信用情報に事故情報が登録されます。
保証人が影響を受けるのはあくまで「返済義務」の面であり、信用情報そのものに傷がつくわけではありません。
ただし保証人自身が代わりに返済した場合、その情報が信用情報に登録されるケースがあります。
家族や知人との関係が悪化することも
保証人になっているのが家族や親しい知人である場合、任意整理によって急に一括請求が届き、関係性にヒビが入ることもあります。
「勝手に手続きを進めた」「相談もなく迷惑をかけた」といった不満を抱かせてしまう可能性もあるため、慎重な対応が求められます。
任意整理をする前に知っておくべきこと
任意整理を進める前に、以下のようなポイントを確認するとトラブルを避けやすくなります。
- 保証人がついている借金かどうかを確認する
- 保証人に事前に説明をして理解を得る
- 場合によっては、保証人の変更や免除の相談をする
保証人がついている借金については、債権者との交渉によって保証人に請求が行かないようにできる可能性もゼロではありません。
しかしそのためには、弁護士などの専門家を通じて、丁寧な交渉を進める必要があります。
保証人付きの借金は任意整理に含めないという選択肢も
任意整理の大きな特徴は、自分が選んだ債権者に対してだけ手続きをするという点です。
そのため保証人付きの借金は除外し、保証人が関係ない借金だけを任意整理の対象にすれば、影響を最小限に抑えられます。
【具体例】
保証人がついていないカードローンや、キャッシングの借金を任意整理の対象とする。
保証人が関係する住宅ローンや自動車ローンは通常どおり返済する。
上記のようにすれば、保証人に迷惑をかけず、自分の債務負担を一部だけ軽減できます。
ただし一部の借金だけを任意整理する場合でも、債務全体のバランスを見て判断しなければなりません。
特定の借金だけ減らしても、残った借金が返済困難なままであれば、根本的な解決にはならないからです。
任意整理を検討する際は、専門家とともに家計の見直しを行い、今後の返済計画を立てるのが重要です。
任意整理を保証人に相談するタイミング
任意整理をすると決めたら、なるべく早い段階で保証人に説明してください。
保証人がその事実を知らされていない状態だと、「なぜ自分に請求がきたのか」「今すぐ払わないといけないのか」と混乱する原因になります。
任意整理の意思や予定を話せば、保証人も急な請求に備えられます。
また、保証人が家族や親しい知人である場合、任意整理を無断で進めると「勝手に自分を巻き込んだ」と不信感を抱かれるかもしれません。
事前に相談すれば、保証人との関係性を良好に保ちながら手続きを進められます。
まとめ
今回は、任意整理をすると保証人に影響があるのかどうかを解説しました。
保証人がついている借金を対象に任意整理をすると、保証人に対して一括請求が発生するリスクがあります。
保証人の有無を確認し、必要なら対象から外す判断も重要です。
必要に応じて弁護士などの専門家に相談し、慎重に手続きを進めてください。